インプラントとは本来、体の器官・組織の代替となる人工物全般を指しますが、多くは歯科の領域のデンタルインプラントのことを「インプラント」と言います。
デンタルインプラントは、歯を失った部分に人工歯根(インプラント)を埋入して骨と結合させ、歯冠部分に人工歯を取りつけて噛む機能を回復させます。 なくなってしまった歯を補うだけでなく、なくなってしまった歯の根もインプラントで補い、天然の歯に近い機能を回復することができるため、「第三の歯」と言も言われています。
人工歯根をあごの骨と結合させるインプラントは、ぐらぐらと揺れたり、食事の最中にはずれたりすることがなく、自分の歯に近い感覚でしっかりと噛むことができます。 噛めない入れ歯、口に合わない入れ歯に煩わしさを感じていらっしゃる方が、インプラントでの再治療を希望するようになっているようです。
感じ方には個人差がありますが、入れ歯で回復できる噛む力は2〜3割程度と言われており、快適には程遠いのが実情のようです。インプラントだと100%とは言えないまでも、入れ歯では噛めなかった硬い物や粘りのあるものを問題なく食べられるようになる方が多く、食事の際のストレスが大幅に軽減されると言われています。
人工歯を支える金属(インプラント)部分は歯ぐきの下に埋まっていますので、外から見えるのは、歯ぐきの上に出ている人工歯(上部構造)だけになります。
上部構造にセラミックを選び、天然の歯の色や形に近づけて作ってもらえば、インプラントを入れていることに気づかれることはほぼありません。
30代〜40代の女性を中心に、見た目の悪さから「入れ歯」を入れていることに抵抗がある方が審美性の高さを求めて、抜歯後の治療にインプラントを希望するようになって来ているようです。
インプラントにはさまざまなメリットがありますが、全ての患者さんが同じような治療を受けられるとは限りません。 治療を始める前に、メリット・デメリットを含めたインプラントの特徴を知り、自分に最適な治療かどうかを判断して選ぶ必要があります。 「歯医者さん任せにしないこと」が、治療の満足度につながります。
インプラントとはどのような治療か? メリットやデメリット、他の治療法と比べてどのような点が優れているのかなど、インプラントに関する一般的な情報です。
どんな治療をおこなうの? 治療期間はどのくらいかかる? 誰でも治療を受けることができるのか?
など、治療に関する基本情報です。
インプラントは安全な治療と言われているけれど、失敗を心配してしまうのは当たり前のこと。でも、原因を知り、患者さんが気を付けることで防げるトラブルもあります。